映画。彼女がその名を知らない鳥たち。
予告編、キャストなど
公開当時から気になっていた映画、「彼女がその名を知らない鳥たち」を観た。
「面白かった」と表現するのは微妙だけれど、期待を裏切らない映画だった。
好き嫌いは、分かれそう。
原作 沼田まほかる。
監督 白石 和彌。
主演、蒼井ゆう、阿部サダヲ。
竹ノ内豊、松坂桃李出演。
登場人物は少ないけれど、
なかなか豪華な顔ぶれ。
ストーリー
下品で貧相、金も地位もない15歳上の男・陣治と暮らす十和子は、8年前に別れた黒崎のことを忘れられずにいた。
陣治に激しい嫌悪の念を抱きながらも、陣治の稼ぎのみで働きもせずに毎日を送っていた十和子は、黒崎に似た面影を持つ妻子ある水島と関係を持つ。
ある日、十和子は家に訪ねてきた刑事から、黒崎が行方不明であることを告げられる。
「十和子が幸せならそれでいい」と、日に何度も十和子に電話をかけ、さらには彼女を尾行するなど、異様なまでの執着を見せる陣治。
黒崎の失踪に陣治が関係しているのではないかとの疑いを持った十和子は、その危険が水島にまでおよぶのではとないかと戦慄する。
出典元 彼女がその名を知らない鳥たち : 作品情報 - 映画.com
予告編に、「登場人物、みんな最低。」というセリフ。インパクト大。
たしかに、最低だった。
だけど、「みんな最低」だったかというと、個人的にはそうでもないと思った。
以下ネタバレありなので、知りたくない方は、読まないでください。
勝手に最低ランク格付けしてみた
イラストと共に、勝手に最低ランク格付けしてみました。
1番最低 ⇒黒崎(竹ノ内豊)
2番最低 ⇒水島(松坂桃李)
3番 ⇒十和子(蒼井ゆう)
なぜ、水島より黒崎の方が最低だと思うのか。
1.自分の成功のために、十和子の気持ちを利用して、十和子をじいさんに差し出す。
2.十和子をじいさんに差し出しておきながら、じいさんの姪と結婚する。
3.結婚の話を聞いて呆然とする十和子に、あり得ない位の暴力をふるい、道端に捨てる。
もう、ここでクズ度200パーセント。
でも、黒崎のクズさは、ここで終わらない。
4.3年ぶりに十和子の前に現れ、「酷いことしてずっと後悔してた」などと言いながら、もう一度じいさんに会ってくれと言い出す。
自分に好意を寄せる女性の気持ちを利用して、お金のためにじいさんに差し出すとか、ゲスすぎる。
暴力もハンパないし、最低度はぶっちぎり1位ですな。
2位の水島。
奥さんがいながら、隙あらば他の女性と浮気する男性。
話すことは嘘ばかり。
ワタシの身近にも病的な嘘つきがいたけれど、まさにあんな感じかも。チーン。
水島は、暴力を振るわないだけマシ。
3位の十和子は...。
過去に色々あって屈折しちゃったんだろうけど、クレーマーっぷりが酷い。
満たされない感や、どうしようもない鬱憤がそうさせちゃってるんだろう。
黒崎と会う以前、既に「孤独が歩いている」ような女性になってしまったのは、どうしてだろう。
どんな生い立ちで、どんな経験をして、孤独が歩いているような女性になってしまったんだろう。
十和子は、なんとなく、クズな男性をひきつけてしまう魅力があるような気がする。
十和子も、自分を大切にしてくれる男性を選べない。
本当は大切にして欲しいのに、してもらえないことに気づかないフリをする。
裏切りに気付いても、それを見なかったことにしようとして、本当は傷ついて、心が壊れてしまう。
本当に自分のことを愛し、大切にしてくれる人をようやく理解した時に、その人がいなくなってしまう。
なんて悲しいんだろう。
などと、映画(フィクション)だとわかっていても、色々考えてしまった。
十和子目線で観るのと、陣治目線で観るのと、違った味のする映画です。
最後に、クズではない、と思う陣次。
ラストの言葉は、個人的には「こ、怖いぞ陣次!ひぃ。」とは思ったけれどね。
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*参考になります。トラコミュ。*
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