映画、ノマドランド。大自然が美しく、考えさせられる映画だった。
映画、ノマドランドを観てきました。
画像出典元:https://theriver.jp/nomadland-poster-photo/
気になっていた映画、「ノマドランド」。
スクリーンで観たくて、ネットでチケットを購入しておき、直行直帰で観てきました。
あらすじはこちらの記事に書いてあります。
予告編も前回の記事にありますが、今回もはっておきますね。
この手の映画は、好みが分かれると思います。
盛り上がることなく淡々と続いていく系なので、人によってはすごく退屈な映画かもしれません。
私は、この映画、観に行って良かったです。
以下、ネタばれもありますので、知りたくない方は読まないでくださいね。
ならざるを得なかったシルバー世代のノマドたち
画像出典元:https://theriver.jp/nomadland-poster-photo/
家を持たないノマド。
「自由人」というイメージが私の中では強かったんですが、この映画に出てくる「ノマド」は、ならざるを得なかったノマドの人たちです。
しかもシルバー世代の方が多い。
老後のために働いてきた中流階級くらいまでの人々が、シルバー世代になったら、生活が厳しくなって家を持てないから車で暮らすようになる。
やるせない気持ちがしました。
車上生活をしながら、働き口を探して移動するんです。
ものすごくエネルギーが必要なことですよ。
アマゾンの大工場で、ものすごいスピード感で仕事をこなしていくノマドたち。
便利の裏側には、こういった労働力がある。
私は無理だわ...と思う大変な仕事を、シルバー世代の方が生活のためにこなしていく。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、八木仁平さんという方がおられまして。
現在は自己理解に関する会社をたちあげて、本も出していらっしゃいます。
何年も前、八木仁平さんがブログでたくさんお金を稼いで、憧れたキャンピングカーを買い、「家を持たずに自由に暮らす」を実践されました。
でも、長くは続きませんでした。
理由のひとつとして、映画の中でもそうでしたけど、日本はそれ以上に車を泊めて寝て良い場所がない。それに、帰る場所、家があった方が楽だ、と。
私が読んだ当時からは記事がリライトされていますが、こちらで読めます。
▶キャンピングカーで生活できるの?住んでみて分かった11のこと | 八木仁平公式サイト
アメリカで多くのシルバー世代がノマドにならざるを得ないという現実があるということ(貧富の差が大きい)に社会問題を感じたし、老後ってなんだろうと思ったり。
実際のノマドが出演
画像出典元:https://theriver.jp/nomadland-poster-photo/
ノマドランドでは、実際のノマドの方たちが出ていらっしゃいます。
ノマド生活であることを、彼ら、彼女たちは嘆いてはいないんです。
むしろ、ある意味で本当に自由になった、と誇りのようなものを持っていらっしゃいます。
もしかしたら本当にそう思っているのかもしれないし、そう思っていないとくじけてしまうのかもしれない。
正直、私には無理です。
そんなたくましさを持っていません。
日本も昔よりも貧富の差が激しくなってきました。
他人事とは言っていられない感もあります。
敢えてきれいごとを言いますけど、誰もが生きやすい世の中になってほしい。
生涯働きたい人は働けて、老後ゆっくりしたい人はゆっくりできる。
私的にはそれが理想的です。
車につめこんだモノを、「もう必要ない」と手放して旅立つ
画像出典元:https://theriver.jp/nomadland-poster-photo/
彼女は、車に思い出の品や生活の品をいっぱいつめこんでノマド生活をはじめました。
でも、他のノマド仲間と関わっていくうちに、ひとつ気持ちの整理ができたようです。
もう”思い出の品はいらない”と以前住んでいた場所に置いて再出発しました。
スクリーンに映し出されるアメリカの美しい大自然と、主人公の女性の孤独さ、弱さと強さが印象的でした。もちろん主人公以外のノマドも。
「コレ」というはっきりした答えはない映画です。観る人が何を感じるか、人それぞれ違うでしょう。
気になった方は、映画評論家の町田智弘さんの解説を読むと、より「ノマドランド」をかみ砕けるかも。
コロナ情勢下なので「ぜひ映画館で観て」とは言えませんが、スクリーンで観る方が断然良い映画です。
スクリーンで観れなかった方も、興味をもたれたら今後観たい映画リストに入れてみてください。
ノマドランドの原作本はこちら。
よろしければ、こちらもどうぞ。
*参考になります。トラコミュ。*
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